「国際高等教育院」構想に反対します
京都大学の学生・教職員のみなさん
京都大学の研究・教育に関心をもつすべてのみなさん
京都大学の教養教育(専門基礎・外国語教育を含む)には、人間・環境学研究科と理学研究科が多くの授業科目を提供してきました。幅広い分野の教員が、第一線の研究に基づいた大学院・学部教育を担うと同時に、特色ある教養科目を開講してきました。高度な研究能力をもつ多くの教員が一丸となって,研究と教育を一体化させて推進することによって,京都大学にふさわしい創意と多様性に溢れた教養教育を実現しています。
しかるに、現在、松本紘総長が強硬に進めている「国際高等教育院」構想によって、わたしたちが誇りとするユニークな養教育が根底から破壊されようとしています。わたしたちは以下の理由で、この構想の成立に反対します。
- 人環構成員の一貫した反対を無視して、現有教員の70パーセント以上・約100名を、総長直轄の人員プールに移すこの構想は、端的に部局人事権の侵害であり、京都大学の存立根拠である「自由の学風」と「学部自治」の伝統を著しく侵害する暴挙であります。人事権を基礎とする学部自治が、学問の自由と自律性を担保する制度の根幹であることを踏まえますと、その根幹を破壊しようとするこの動きは、ひとり人環の問題ではなく、京都大学のすべての構成員にとって共通の危機であると考えられます。
- 他部局からの定員移動も含めれば185名に達する巨大な総長直轄人員プールが行おうとしている「教養教育」なるものは、なんの理念も理想もない大学の専門学校化であり、長い年月にわたって蓄積・整備されてきた京都大学の教養教育の伝統を破壊する愚策であります。
- 民主主義と雇用契約に決定的に反するこの組織改変は、総人の学部生ならびに人環の大学院生に対して責任を負っているわたしたちの教育・研究システムを根底から解体する許しがたい権力の濫用であります。
☆人間・環境学研究科/総合人間学部教授会は「国際高等教育院」構想をわたしたちの同意なく決定することに反対する決議を9月27日に行っています。
ご理解とご協力をよろしくお願いします。
人間・環境学研究科・総合人間学部 教員有志
(配布ビラ No.2_Ver.1.3:2012年11月14日 より)
経済学部の一回生です。
トップダウンの改革強行という総長の横暴は絶対に止めなくてはなりません。
総人人環の教授が部局として立ち上がり声を上げたことに敬意を表します。
教授、学生双方の力で頑張りましょう。
追記:
「国際高等教育院構想反対決議」へのリンクが切れています。
修正お願いします。
当サイト管理人です(リプライが遅くなり申し訳ありません)。
激励のコメント、ありがとうございます。
ぜひご支援をよろしくお願いします。
>「国際高等教育院構想反対決議」へのリンクが切れています。
「反対決議」は、人間・環境学研究科ホームページ上の学内限定ページへのリンクとなっています。
そのため、現時点では学外からはご覧いただくことができません。申し訳ありません。
この文書につきましては、人間・環境学研究科にて、学外公開に向けて検討中であり、公開され次第、学外からもご覧いただけるようになります。
どうぞご了解くださいますよう、お願いいたします。